今日、お客様との会話の中で、とても心に残るお話がありました。
お客様の義理のお母様は90代で、
もともととても美意識の高い方だそうです。
今は体調を崩され、入院を考えなければならないほどの状態になっているそうなのですが、
そんな中でもご自身で美容室の予約をされたそうです。
「ヘッドスパをしてもらうと、頭がすっきりするから行きたい」
そうおっしゃっていたそうです。
ただ、ご家族としてはやはり体調が心配です。
「今の状態で行くのは危ないから」と、息子さんが予約をキャンセルされたそうです。
その話をしながら、お客様がおっしゃっていました。
お母様が美容室を好きなことも、美意識が高いことも、ずっと知っていた。
でも、体が思うようにならない状況になっても「行きたい」と思うほど、
お母様にとって美容室が大切な場所だったということに、改めて気づいたそうです。
そして、
「美容師さんって、本当に素敵なお仕事ですよね」
と言っていただきました。
その言葉を聞いて、私も改めて美容師という仕事について考えました。
私は美容師として長く仕事をしてきましたが、お客様の髪を切ったり、染めたり、
きれいにしたりするだけが、この仕事ではないと思っています。
成人式の前に来てくださったり、 受験や就職活動の前に髪を整えに来てくださったり。
結婚や出産、子育て、仕事、家族のこと。
嬉しいことがあった時も、 ちょっと疲れている時も、 何か新しいことを始める時も。
長く担当させていただいていると、お客様の人生のいろいろな場面に、
美容師として関わらせていただくことがあります。
もちろん、その人生のほんの一部分です。
それでも、その大切な時間の中に美容室があって、そこに私たち美容師がいられる。
髪を整えることで少し気持ちが軽くなったり、 ヘッドスパをして「すっきりした」
と感じてもらえたり、 鏡を見て少し嬉しい気持ちになってもらえたり。
美容室に来る時間そのものが、その方にとって大切な時間になっていることもあるんですよね。
今日のお客様のお話を聞いて、それを改めて感じました。
年齢やその時の状況に関係なく、 「きれいでいたい」 「髪を整えたい」 「すっきりしたい」
そんな気持ちに寄り添えるのも、美容師という仕事なんだと思います。
長く美容師をしていますが、 今日改めて、
美容師って、本当にいい仕事だな。
そう思わせてもらえた一日でした。
これからも、お客様の人生のいろいろな場面に、そっと関わらせていただける
そんな美容師でありたいと改めて思いました。

